2015年12月15日火曜日

後厄舐めざる如し!


スカイライダー怪人紹介シリーズや『マッドマックス/怒りのデス・ロード』やいろんな記事を書き溜めつつの9ヶ月ぶりの更新になってしまいました。
近況報告です。

長くなるので端折りますが、まーいろいろあった。いつかの日記で「厄年舐めざる如し!」と言っていたのが遠い過去のようなくらい今年は「後厄舐めざる如し!」の年でした。自分次第とえばそうかもしれないが、重なるときは重なるもので本当に心底疲れましたね。まあその話は終わりにして。


映画はもちろん観てきました。
ただ、ちょっと3月に金銭面でいろいろありまして、今までのように1日3本劇場で観るとか、関連資料ホイホイ買うとかが全くできなくってしまって。
2013年の観賞本数は77本、2014年は46本、今年公開作品は恐らく40本未満くらいに収まるのではないかなと。今年はターミネーター、ジュラシックパーク、ミッションインポッシブル、マッドマックス、スターウォーズ、007等のシリーズ最新作が公開されて、もう何?80年代?90年代!?みたいなアガりにアガる裏側で、寄生獣や進撃の巨人等の意欲的な邦画やフォックスキャッチャー、グリーンインフェルノ、ストレイトアウタコンプトン等の絶対観たい映画も沢山ある訳です。
手の届く限り観ていきたいと思います。


ところで、どうですか?スカイライダーの記事の凍結具合。前回の記事の冒頭で書いたこと、図らずも僕が目指した一つの形、更新日が二年前でしばらく更新されてなくて残ってるブログ」になったのがちょっと嬉しい。まあ9ヶ月ですけどね。

そんな話は置いておいて、今後は以前ようなスパンで更新していきたいと思います。まああくまで自分の為のブログなどでマイペースにやっていきます。
よろしゅう!




2015年3月1日日曜日

新・仮面ライダー(スカイライダー)に登場する怪人が面白い件


ツイッターでも言った事なんですが、僕が中学生くらいのときですかね?初めてネット環境が整ったときに検索したワードって恐らく「仮面ライダー」なんです。当時資料を見ると言ったらレンタルビデオかムック本しかなかったので、画像や記事を漁りまくって「こんな怪人いたなー」とか「こんな技あったなー」とか 新しい世界を楽しんでました。
何が言いたいかと言うと、このスカイライダーの記事もそうなればいいなと思ってるんです。よくあるじゃないですか、更新日が二年前でしばらく更新されてなくて残ってるブログとかサイトって。ああいうイメージですね。
今だと小学生もスマホを持つ時代なので僕が経験したほどの新鮮味はないかもしれませんが、仮面ライダーが好きな少年が初めてスマホやPCを使って仮面ライダーの何かを検索したときにこのブログに出会って楽しんで貰えればと、そういう想いと願いを抱きつつ書いていこうと思います!

前置きが長くなりましたが、今回は第18話から第25話まで紹介したいと思います。
今回から新しい幹部 魔神提督が登場しますし、栄光の7人のライダーも徐々に登場します!


それではどうぞ!




シビレイジン
第18話に登場エイ型怪人。元の被験者は不明。鳴き声は「ビリビリビリ」。得意技は専用の電気鞭による攻撃と必殺人間電気椅子。任務は東京の発電所に自身が発揮する100万ボルト電流を加え、 東京を過電圧による大火災に陥れること。
まずお伝えすべきは新幹部 魔神提督だろう。なんと元は南米のNSに就き全世界トップの成績を収めた超絶エリートだということ。その力量を発揮するが如く、冒頭でGM時代に改造人間手術を担当して来たドクタードクを処刑するという完全なる世代交代を行う。
そして魔神提督が送る記念すべき初の改造人間がリオデジャネイロから呼び寄せたシビレイジンである。ベルトに電圧調整器を付け、自在に電圧のコントロールが可能。戦闘員にも電流を利用し、倒されても電流を流せば復活するとういう電気ショック療法まで用いる。オマケに電気そのものになり電線を伝って移動できたりスカイキックが効かなかったりと超強敵である。
最期はアースを巻き付けられた事により電流が外に逃げ、スカイキックを食らい絶命する。





オオカミジン
第19話に登場するオオカミ型怪人。元の被験者はデューク東郷のような暗殺者。鳴き声は「ワオーン」。得意技は殺人音波を用いた遠吠えと頭部分離戦法。任務は殺人音波装置を研究所から奪い、仮面ライダーを抹殺すること。
前回のラストでスカイターボに仕掛けた爆弾を易々と回避されたNSが送る次なる刺客はイギリスのエジンバラから呼ばれたオオカミジン。左耳元に殺人音波装置を仕込むという、原点回帰を意識した今シリーズで初の機械を持ち込んだ怪人となった。とは言え『仮面ライダーV3』の前半のデストロン怪人や『仮面ライダーストロンガー』のブラックサタンの奇っ械人ほどゴテゴテしたデザインではない。
分離した頭部で攻撃したり巨大メガホンを駆使した戦法など、そのトリッキーさは群を抜いているだろう。その威力は強力で戦闘員は即死し、ライダーの動きを封じて重力低限装置を破壊するほど。
音波を封じる作戦として「音には音だ!」と閃いたライダーはスカイターボに乗りメガホンを持っている戦闘員の周りをぐるぐる回り目を回らせるという支離滅裂な行動に出る。オマケに殺人音波装置に破壊され最期はスカイキックを食らい絶命。しかし死して尚、頭部だけで攻撃するどんな状況でも諦めない精神性は見習いたいものである。
変身シーンでは『狼男アメリカン』のようなショッキングなものを期待したがそこまでの予算はなかったのだろう。6カットだけの段階変化に終わった。



    










   


問題のシーン。

こんな感じでぐるぐる回るのである。







クラゲロン
第20話、第21話に登場するクラゲ型怪人。元の被験者は不明。鳴き声は「しぇしぇしぇ!」決して某ドラッグ殺人犯ではない。得意技は触手攻撃と毒子クラゲの生成。任務は毒子クラゲを水道に混入させることとサイダンプと共に仮面ライダーを抹殺すること。
香港出身の為、広東なまりがある。登場時にはドラのSEも。闘いを楽しむ性格でライダーをおちょくりながらコミカルに立ち回る。ライダーとの初戦で衝撃を吸収する皮膚によりスカイキックが効かないことを見せつけた。さながら「北斗の拳」のハート様だ。しぇしぇしぇで触手でハート様でステレオタイプな広東なまりを持つという、久しぶりにキャラが立ちに立っている怪人である。
サイダンプと共に二話に渡ってライダーを苦しめた強敵で、そのサイダンプとは作戦内容をいがみ合ったり、どっちが頭がいいかなど揉め、常に仲が悪い。
第20話のラストで仮面ライダーストロンガーが登場したときはサイダンプに「お前アイツ知ってる?」と聞かれ「さあ?知るかあんなの」と掛け合いの面白さも見せた。ストロンガーはブラックサタンとデルザー軍団壊滅後、東南アジアで活動していた為知らない筈がないのだが。
第21話で作戦を狭い範囲で成功させるもストロンガーに邪魔をされ失敗に終わる。最終的にダムの水に毒子クラゲを混入しようとするが、ストロンガーの超電子ドリルキックを食らい絶命する。



「フンっ!!」とそっぽを向き合ったり、







戦闘中「お前マジ邪魔すんなよ!!」と揉めまくり、魔神提督から怒られまくる。








サイダンプ
第20話、第21話に登場するサイ型怪人。元の被験者は不明。鳴き声は「ガンジー」。得意技は突進と高速移動。任務は大山ダムを破壊することとクラゲロンと共に仮面ライダーを抹殺すること。
インド出身であるがクラゲロンに比べ、インド要素は鳴き声のみ。クラゲロンが策士とすればサイダンプは力馬鹿。魔神提督に挨拶しにNSアジトに向かう際も公道を爆走するとういうエキセントリックぶり。鎧を纏ったような体と腰から伸縮可能な筋交いを出しスカイキックの衝撃を跳ね返すことが可能。自らをダム破壊のプロと呼び、日本のことをジャパンと呼ぶ。
第21話でダムに爆弾を仕掛けるが従業員にあっさり起動装置を切られるという大失態を犯す。昼間にやっているのだから当たり前である。最終的に突進でダムを破壊しようとするも、特訓を重ねて開発された大回転スカイキックを食らい鉄壁の防御が崩される。最期は「クラゲロン・・・俺の仇を・・・!!」と言い残し絶命する。
ちなみに第21話「ストロンガー登場 2人ライダー対強敵2怪人」のタイトルコールデザインは劇場版のタイトルロゴを意識したものになっている。



ストロンガー「俺のバイクはカブトローってんだ!」
スカイライダー「俺のはスカイターボだぜ☆」
と愛車自慢をする二人。息抜きも必要だ。



サイ「どうだそっちは!?」
クラゲ「ストロンガーに邪魔された!」
サイ「何やってんだこのバカ!」
クラゲ「お前こそどうした!?」
サイ「うるせーバカ!」と揉めるも・・・


サイダンプ絶命時

「あぁ・・・・サイダーーーンプ!!」と叫ぶクラゲロン。
お互いに友情が芽生えていたのかもしれない。









コゴエンスキー
第22話に登場する冷凍怪人。元の被験者は不明。鳴き声は「フォー!!」。弱点は暑さ目。得意技は冷凍ガスの放出と冷凍手裏剣を投げること。任務は冷凍ミサイルを放ち東京を氷付けにすること。
冷凍車の荷台から登場した際に「コゴエンスキーだー!!フーーウ!!暑いなー!頭に来るなー!」と
若手芸人も裸足で逃げ出す超ハイテンションな挨拶をしてくれる。
なんと彼、サムスギール帝国という謎の国の司令官である。なぜNSに協力しているかは一切不明。冷凍ミサイル起動に必要な生け贄(女の子)を探す事から始める効率の悪さから魔神提督を怒らせ「あのバカ」扱いされる。
ライダーとの戦闘中に冷凍手裏剣が目に刺さり、以後目が弱点となってしまう。
最期の闘いで冷凍手裏剣が抜かれた目から体内の冷凍ガスが漏れ、力が弱ったところにスカイキックを食らい絶命する。最後まで今イチ立ち位置の分からない怪人となった。






ムササベーダー兄弟
第23話に登場するムササビ型怪人の兄弟。元の被験者は不明。鳴き声は両者とも「ベーダー」。得意技は誰にでもなれる変装と専用ナイフを使った攻撃と火炎放射。任務は東京の高層ビル破壊を目的としたX作戦で仮面ライダーを欺き、本来の横浜殲滅を目的としたY作戦を遂行すること。
NS日本支部史上初の兄弟怪人である。カナダ出身で体毛が白と茶で色分けされているがどちらが兄でどちらが弟かは不明。二手に分かれて東京と横浜を襲うと言うなかなか良くできた作戦を遂行するが、横浜に仮面ライダーV3が現れ作戦は失敗に終わる。
V3との戦闘中、実際にシリーズ2作目の『仮面ライダーV3』で使われた劇伴が使われるのでファンには溜まらない豪華な回となっている。
白いムササベーダーはスカイライダーとV3のダブルライダーキックを食らい、茶色いムササベーダーはスカイキックを食らい兄弟仲良く横浜の海へ絶命していく。
せっかくなら兄弟らしい連携攻撃や掛け合いを見たかったが、結果として驚くほど個性のない怪人になってしまったのは非常に残念である。






マダラカジン
第24話に登場するマダラ蚊型怪人。元の被験者は不明。鳴き声は「マダラマダラ」。得意技はマダラカガンの連射とマダラ蚊毒の注射とマダラ蚊剣の投げること。任務は毒ガス ドクロンをドリームランドにまき散らすこと。
ボルネオ島のジャングル出身にしては口元にマシンガンを内蔵している上に、来日時に洒落づいたのか首に白いマフラーを巻いているという型破りな感性の持ち主。ちなみに怪人の名前の語尾に「〜ジン」と付くのは彼が最後である。
小学生の女の子と30代ほどの歳の差兄弟が見せる兄弟愛の前にドリームランド作戦が失敗に終わり、トラックで毒ガスを巻きまくるという破れかぶれな作戦に出るもコレも失敗に終わる。余談ですが僕が小学生の頃、よくドリームランドに遊びに訪れていたのでこの撮影をしていたかと思うと胸が躍りますね。ドリームランドは2002年に閉園した神奈川の遊園地でヘイヘイおじさんというアトラクションに合わせて歌うおっさんが名物でした。
最後はマシンガンや剣などかなりのギミックを披露したが、自慢のマフラーを振り回されて目が回ったところにスカイキックを食らい絶命する。「ざんねん むねん まだら まだら」というかるたの下の句のような辞世の句を残した。






ゾウガメロン
第25話に登場するゾウガメ型怪人。元の被験者は不明。鳴き声は「グワングワーン」。得意技は球体になり転がる攻撃。任務は息子を利用して仮面ライダーを抹殺すること。
この回、仮面ライダー史上屈指の衝撃作だろう。なんとゾウガメロンには再現ドラマに出てくるような安っぽいアメリカ人女性の妻がいて、そこから生まれた赤ちゃんは改造人間だったという安売りワゴンセールに出されている超トンデモB級映画のような設定なのだ。
そして作戦がが作戦ではないのだ。筑波に偶然を装い、出産寸前の妻に会わせて出産に立ち会わせそのまま筑波に子供を育てさせるという無茶ぶり。姿を消した母親の代わりに筑波はその子供ボンゴを育てる過程で母性が目覚めて隙が生まれたところにボンゴと共に押しつぶすという、説明していて頭が混乱してくる穴だらけの作戦なのだ。
もう本当にどこから手をつけていいか分からないほどぶっ飛んでいる。「赤ちゃんはどうやってできるのー?」という子供のような質問を無粋ながら脚本家に問い合わせしたいものである。必殺技岩石落としで息子と妻を死なせたことで筑波の逆鱗に触れ、最後は容赦なく叩きのめされスカイキックを食らい絶命する。ラストは母子を埋葬し、ボンゴが好きだったハーモニカを奏でて終わるという悲哀に満ちた締めくくりとなっており、エンディング曲「はるかなる愛に賭けて」を続けて聞くと素晴らしいものがある。仮面ライダーが子育てに悩むという新たな境地を切り開いた名作であり、珍作だろう。



ということでいかがでしたでしょうか。
今回はクラゲロン、サイダンプ、ゾウガメロンという個性が爆裂した怪人を紹介できました。こう言ってしまうとアレですが、このシリーズに出てくる怪人はみんなブサイクですよねw 嫌悪感があるというのは怪人冥利に尽きる事だとは思いますがね。
次回からまた過去のライダーが全員登場したり、スカイライダーがパワーアップします。ということはかなりの強敵が登場するということなので、お楽しみに!





2015年2月19日木曜日

続・仮面ライダー(スカイライダー)に登場する怪人が面白い件


当時、同時期に放送していたスーパー戦隊シリーズ『バトルフィーバーJ』に人気を持っていかれていた為、主人公の本拠地の変更やキャストの一新や過去シリーズのライダー登場など多くのテコ入れがされた。
怪人は人間臭いキャラクターから悪の組織らしい恐ろしい強敵へと徐々にシフトチェンジしていくので少々寂しい気持ちもない訳ではない。だが個性豊かなことに変わりはないのでそこらへんにも注目して頂きたいと思います。
前回、第20話までと予告したのですが、第17話までを紹介します。幹部であるGMが第17話を持って退場となるのでそこまでの区切りにしたいと思います。

それではどうぞ!


サンショウジン
第11話に登場するサンショウウオ型 怪人。元の被験者は不明。酒が好物。得意技は必殺窒息締め。水辺ならどこでも出現することができる。任務は運動神経が良い少年を暗殺者へ育成し、ジュニアスポーツ世界大会にて各国のトップを暗殺すること。
任務が凄まじく手間のかかる内容でのっけから成功の見込みを感じられない。複数の戦闘員と共に少年達を松岡修造ばりに鍛え抜く。
度を超えた恵比寿顔で、訓練用の地雷を誤って踏んでしまったり酒に酔ったりとその出で立ちにあったコミカルな言動が多い。性格は熱血で自らをコーチと呼ばせるが、頑張った少年には豪勢な食事を与えるなど面倒見のいい一面もある。
酒を飲んでの仕事はそう上手くいくはずもなく、最期は必殺窒息締めを披露するが無駄な抵抗に終わり、スカイキックを食らい絶命する。





ナメクジン
第12話に登場するナメクジ型怪人。元の被験者は不明。得意技はあらゆる物の動きを封じる液体とあらゆる物を溶かす溶解細胞の放出。自らもその液体になる事ができる。任務はアジト内での労働者を集めること。
クリスマスで賑わう東京にサンタ姿で登場し猛威を振るう。 体がサンタカラー故の作戦なのか。その陽気な行動とは裏腹に性格は荒く闘志満々である。
ライダー対策としてMO液という変身ベルト トルネードの動きを奪う液体を放出し、変身を封じた強敵風の抵抗でMO液が払われ変身可能となったライダーとの闘いでもかなり善戦する。頭のキレも良く「最強の改造人間」と謳われたキノコジンよりもその名に相応しいだろう。
最期は相打ちになり、「勝った・・・勝ったどー!!」と勝利を確信するほどライダーに深手を負わせたが、力を振り絞ったライダーのスカイキックを食らい、もう一歩のところで絶命する。
ちなみに溶解細胞が顔に張り付く様は『エイリアン』のチェストバスターのよう。時期的にも重なるのでもしかしたらそこからヒントを得たのかもしれない。





アリジゴクジン
第13話に登場するアリジゴク型怪人。元の被験者は不明。得意技は専用の鞭による攻撃と地面一帯を蟻地獄にし地中に引きずり込むこと。任務はプラスアルファ爆弾を使い東京を丸ごと吹っ飛ばすこと。
東京壊滅の為なら自身の命も厭わない屈強な精神の持ち主である。
時限爆弾を見つけ爆破を阻止するという『スピード』のようなスリリングな展開が繰り広げられる。偽の設置場所を教えたり、トラップを用意したりとその巧妙さはさながらデニス・ホッパーのようである。
最期はライダーの新必殺技 遠心投げで目が回りスカイキックを避けきれず「ざ、残念だあああああ!!」と断末魔を上げ、本当に残念そうに絶命していく。それもそのはずでその後の時限爆弾解除はなんとライダーの単なる勘で処理されてしまうのだから見てるこっちも残念でならない。
ちなみにこの回から変身時のベルトエフェクトがより派手なものになっている。






ハエジゴクジン
第14話に登場するハエジゴク型怪人。元の被験者は不明。得意技は
爆破粉の放出と専用の鞭と巨大ハエジゴクによる攻撃。任務は体内から生成される猛毒細菌ドクダーを風船に仕込み東京上空にばらまき爆破すること。
とてもメルヘンな上に非効率な任務を任されていて、富士急ハイランドに風船が不時着するとういうアクシデントをカバーする場面もある。終始「ビビビー!」と奇声を上げたりジェットコースターに乗りながら攻撃したりと頭の中もメルヘンである。しかし特有の鳴き声を持つ怪人は初である。
冒頭にて仮面ライダーのパワーを考慮した改造人間と自負しているが、どこが考慮されているのかよく分からない。ライダーを岩の下敷きにして少々動きを封じたが、岩の重さがたまたま絶妙だっただけで計算したとは思えない。
最期は華麗な鞭さばきを披露するも、スカイキックを食らい「ざんねーん!ライダーパワーの計算違いだ!」とテヘペロ絶命する。
ちなみに1クール目のこの回からテコ入れとして筑波の本拠地がハングライダー倶楽部からカフェ ブランカに変更になり、おやっさんポジションも志度博士からカフェのマスター谷さんに交代になる。

ジェットコースター上での大スペクタクルアクションシーンや悪の組織がせっせと風船を作る超シュールシなーンなど、見所の多い回になっている。









アオカビジン
第15話に登場するアオカビ型怪人。元の被験者は不明。弱点は火。鳴き声は「ガビー!」。得意技はカビの欠片の投てき。任務は関東大地震計画の遂行と仮面ライダーの抹殺。
改造手術成功時にそのアオカビの猛毒性から危険因子として扱われアジト内での移動は常にカプセルに収まっている。高濃度の溶解性を発揮するアオカビを使用し、地盤を溶かし大地震を誘発するという一大プロジェクトを任されている超有望株。アクティブで決断力に長け、筑波が感づいていると気づくや否や自ら街に赴いてアオカビをばらまき都市壊滅へ追いやる。
肉弾戦を得意とするライダーを逆手に取り、攻撃を受ける度にカビを付着させていく。その他にもカビを使い地割れを起こしたりとこの時点でNS日本支部史上最強の怪人と言えるだろう。また、バイクの運転が得意で運転しながらカビを四方へ投げたり、ライダーとのチェイスシーンも繰り広げたりした。
最期は火に弱いところを目撃した谷さんに弱点を暴露され、火に放り込まれ弱ったところにスカイキックを食らい絶命。





漫☆画太郎の『ババアゾーン』のばばあにそっくりである。












ゴキブリジン
第16話に登場するゴキブリ型怪人。元の被験者は不明。弱点は背中。鳴き声は「ンゴンゴンゴンゴ・・・」。得意技は高速移動とゴキブリ爆弾を使った攻撃。任務は仮面ライダーの抹殺とゴキブリ爆弾を使った殺人計画の遂行。
ついにNS大首領から「次で失敗したらお前責任取れよ」と最終勧告が告げられたGMは首の皮一枚つなげる為、NSで一番の改造手術のプロであるプロフェッサードクに超強力な改造人間を作るよう依頼し、誕生したのがゴキブリジンである。なんとスカイキックがに耐え得る肉体を持っていてゴキブリのしぶとさを体現した仕様になっている。そしてここで伝えなくてはならないのはあのライダーパワーの計算間違いをしたハエジゴクジンの戦闘時データが活かされている点だ。彼無くしてゴキブリジンは誕生しなかったということだ。
高速移動中は赤いマントを両手でバサバサとはためかしながら「ンゴンゴンゴンゴ」と唸る大変態である。
最期の闘いの最中、焦り出して乱入したGMの怪人体であるヤモリジンのライダーに対する攻撃に巻き込まれ、調子を崩し弱点である背中を見破られる。弱点を突かれ弱ったところにスカイキックを食らい絶命する。





ヤモリジン
第17話に登場するヤモリ型怪人。元の姿はGM。鳴き声は「ア"ウ!」。得意技はヤモリ爆弾とヤモリ鞭を使った攻撃と分身。任務は仮面ライダー及びカフェ ブランカのメンバーの抹殺。
結局自分が焦った為にゴキブリジンの計画が失敗し、後がなくなったGMが変身した姿である。幹部としてここまで威厳のない幹部は今までいただろうか。というよりキャラ立ちが皆無なのでそう感じるのかも知れない。その上、ゴキブリジン同様過去の戦闘データが利用され、今度は「世界最強」と謳われる始末。
カフェ ブランカのメンバーと共にライダーを爆破し、ついに勝利と思われたがライダーのスピードを計算に入れていなかったという今イチ理解不能な理由で失敗に終わる。と言うのもこのシーン単に爆破に耐えていたように見えるのだ。
最期は必殺技 ヤモリ分身の術(完全受け身)を披露するが簡単に見破られ、スカイキックを食らう。最期の最期の手段で全身爆弾で道連れにしようとするが、新たな幹部 魔神提督に木っ端微塵にされてしまう。


前回 自分がゴキブリジンにしたように、邪魔が入り絶命するという因果応報を辿ったGM。4ヶ月間本当にお疲れさまでした。






という事で、いかがでしたでしょうか。
どこの世界でも使えない奴は使えないということが色濃く出たGM編でした。でも「コレが最期だぞ」と言ってくれる大首領(上司)もありがたいと思いますよ?普通は「話がある」→木っ端微塵のルートだと思いますのでね。
そして次回から魔神提督編になります。しかも7人ライダーの登場もありより一層盛り上がっていきますので、次回をお楽しみに。



2015年2月13日金曜日

仮面ライダー(スカイライダー)に登場する怪人が面白い件

先日、スカイライダーを主役とした昭和ライダー6作目にあたる『仮面ライダー』を久しぶりに観ました。すると登場する怪人が個性豊かで「こんなに面白かったっけ?」と驚いたのでその怪人を中心にこの『仮面ライダー』を紹介したいと思います。

まず大まかなストーリーですが、キャンプ中に何者かに友人を殺された筑波洋は謎の志度博士と出会い、ネオショッカーの存在を知る。筑波はネオショッカーを追跡する中、ガメレオジンの攻撃で瀕死状態に陥るが志度博士の提案により改造手術を受け、一命を取り留める代わりに仮面ライダーとなる。もともとネオショッカーを裏切ろうとしていた志度博士の策略により筑波は基地を脱出し、激闘の末ガメレオジンを撃破する。巨悪と闘うことができる力を授かった筑波は志度博士と協力し、ネオショッカー壊滅を目指す。

『仮面ライダーストロンガー』にて一旦区切りが付けられた仮面ライダーシリーズだが、原点回帰という形で新シリーズが製作され、その為タイトルも『仮面ライダー』となっている。一般的に区別する際はスカイライダーという呼称が用いられる。
敵組織もシリーズ一作目に登場したショッカーの名を引き継いだネオショッカーという組織が登場する(直接的な関係は恐らく無い)。

一番の特徴はセイリングジャンプという飛行能力がある点で、劇中ではなかば反則的に使用される。また専用バイクのスカイターボに乗り壁をぶち破るライダーブレイクという技もある。必殺技は空高くから繰り出されるスカイキック
シリーズ第一作目(本郷)からあった改造人間故の苦悩はあまり描かれず、第一話ではむしろ悪と闘える力を得たことを喜ぶシーンもある。変身ポーズは敵を攻撃する型がたまたま変身に必要な動きだったという平成シリーズも見習って欲しい納得具合になっている。

以上が『仮面ライダー』の大まかなあらすじと特徴。ここからは各話に登場する愉快な怪人達を紹介したいと思います。
以下、めんどくさいので略称にします。
ネオショッカー・・・NS
幹部ゼネラルモンスター・・・GM


それではどうぞ!






ガメレオジン
第1話に登場したカメレオン型怪人。記念すべきNS怪人第1号。元の被験者は不明。得意技は長い舌による攻撃と風景や人間に成り済ます迷彩能力。任務は脱走した志度博士を連れ戻すこと。

登場時の演出がなかなかに怪奇ドラマ風(楳図かずお風でもある)で原点回帰の名に相応しい活躍をした。NSに絶対的忠誠を誓い、志度博士に瀕死の筑波を改造人間にしていいか頼まれたときは「むむむ、そんなん言われても俺の一存では決められないな〜」と値切りを迫られたアルバイト並の対応をする。
言葉遣いが巧みで志度博士の助手に成り済まし「お前の腕の中にいるぞ」や、 「話し合いは終わりだ。これからは・・・殺し合いだ!!」など怪人の台詞にしては斬新なものがあり見ていて飽きない怪人である。声も蜘蛛男を意識してるのか少し似ている気がします。
最期はスカイキックを食らい「ここはNSの処刑場だ。俺も死んだがお前も死んだっ!」と最期まで「言葉」を重んじる怪人であった。ちなみにその直後処刑場は爆破されるがセイリングジャンプで難なくライダーは脱出する。





クモンジン
第2話に登場したクモ型怪人。NSがストックしてある改造人間用被験者の一人が自ら改造手術を志願したことで誕生した。得意技は蜘蛛の巣。任務は運動神経の良い被験者を確保すること。
初めは筑波に襲いかかったがライダーに変身するや否や戦闘員を静止し「悪いな!俺改造人間成り立てだから、あんたが改造人間だと気づかなかったわ!改造人間ミンナトモダチ!」と気の良い一面を見せるが、確保した被験者をライダーに連れ戻されてからは敵対するようになった。その後筑波を窮地に追い込むがGMに「わしに任せろ」と言われ「大丈夫っすか?あ、じゃあ被験者探しでもしてますわ」と臨機応変に別の仕事に入る熱心さも。
他にも確保した被験者に説教したり、ストーリーの滞りを察知すると制限時間を設けたり何かと気の利く怪人である。
最期は蜘蛛の巣を逆に食らって動きが鈍くなったところにスカイキックを食らい断末魔もなく絶命。ちなみに彼が説教した被験者は人生に絶望していたが、最期には立ち直る事を決意する。悪事を働くも根は筋が通った怪人だったのだろう。




コウモルジン
第3話に登場するコウモリ型怪人。元の被験者は不明だが普段は公園の管理人に化けている。得意技は何でも溶かす毒液と小型コウモリ爆弾と動きを操る笛を用いた攻撃。弱点はフラッシュなどの強い光(昼間でも行動しているので判定は微妙)。任務は子供の血液から作る毒ガスの材料=子供をさらい集めること。
噛み付きはするものの、コウモリの「吸血」という一番の持ち味を発揮しない不遇な怪人であるが、NS初の冷酷非道な性格。任務対象である子供には一切容赦はしない上、目についた犬までも抹殺する。空中戦には絶対的自信を誇っていたが、最期はセイリングジャンプを決めたライダーに面食らってスカイキックを食らい絶命する。




サソランジン
第4話に登場するサソリ型怪人。元は行方不明になった上村美也という女性。GMの通信命令でのみ行動し、行動時の意識はない。 得意技は頭の毒針と何でも溶かす毒液。任務はロボット工学の権威である本田博士の研究内容をNSに持ち帰ることとNSの参入を拒む石渡博士の抹殺。
誘導改造人間という新しいギミックを用いている点を見るとNSも日夜研究を重ねているに違いないが、そうまでしないと動かない雑な改造手術だったのだろうか。
命令受信用のペンダントを付けているお洒落な怪人であり、ペンダントを体から離すと暴れ狂って上村美也の姿に戻り、数時間置くと怪人に戻るという全体的に非効率な怪人である。だがその後は怪人のまま上村美也の自我が目覚め、GMに復讐を試みるが戦闘員の矢に撃たれ絶命という悲痛な末路を辿る。

ちなみにNSが上村美也を改造する際にGMがハァハァするというのは名シーン。
普通に美人なので可哀想ですね。悲哀に満ちた怪人です。









ドクバチジン
第5話に登場するハチ型怪人。元の被験者は不明。得意技は爆破する針とめまいを引き起こす毒針(毒ではない)。任務は航空機行方不明事件を装い、乗客及び乗組員を被験者として捕獲し、その中の田代博士の研究をNSのものにすること。
腕をブンブン振り回しながら襲いかかる登場シーンはとてもシュール。性格はコウモルジンに続く冷酷非道。田代博士の娘を人質に取り、基地内にある人間大のスズメバチの巣にぶち込もうとする。てか寧ろそっちの方が強いんじゃないかと思うが、そこは理知的なNSなのでそんな無謀なことはしない。
最期はスカイキックを食らい、殺虫剤をかけられたゴキブリの如くジタバタともがき絶命。全体的に薄味な怪人となった。ちなみにこの回では運転が荒いドライバーに対してただの戦闘員がカメラ目線でキレるという珍シーンがある。




キノコジン
第6話に登場するキノコ型怪人。元の被験者は不明。300年の歴史を誇る謎のキノコをベースとした改造人間。得意技は口から放出する死の胞子(放出時の効果音がディオ顔負けのズキュゥゥゥウウンである)と連続キノコ返し。任務は仮面ライダーの抹殺。
第6話にしてついに仮面ライダー抹殺を目的としたストーリーが展開される。「最強の改造人間」と謳われ、『ミスト』の如く霧の中から登場するシーンを経てその活躍 を期待されていた。筑波の知人の看護婦に化け隙を付く作戦を決行し、胞子の幻覚により筑波を海へ沈めようとするも胞子が波に流されるという大失態を犯す。そして「お前水中でも変身できたんか!」と心の声が漏れてしまう。
最期はアクロバットな連続キノコ返しを9回も披露するも全く効かず、スカイキックによって絶命 する。
また、この回に登場する戦闘員も優秀で筑波の変身ポーズ中に攻撃をするという型破りな行動に出る。その為、消化器で応戦するという苦戦を強いられた。





カマギリジン
第7話に登場するカマキリ型怪人。元の被験者は不明。得意技は両手に持つ鎌による攻撃と必殺技カマキリブーメラン。任務はサタンカマキリの卵を孵化させ日本中を殺戮の恐怖に陥れること。
この回ではついにNSがグローバルな活動をしていることが判明する。フランスの首都パリにてヨーロッパ連絡会議を開くというセンスの良さ 、モスクワ、北京、エジプト、インド、フランス、ポーランドの各支部長が出席するなど、上場企業より儲かっていそうである。日本には仮面ライダーがいるため成績不振であることを打破する為、ヨーロッパからの刺客として送られるのがカマギリジンである。
NS(日本支部)初の武器を持つ怪人で鎌を両手に持っている。そしてなんとこの怪人、サタンの神に祈りを捧げるエセサタニストでもある。祈りを捧げる際には「ソドムアシュライシュタルアスタロトベルゼブブ・・・」と神の名前を羅列しただけの祈りを捧げている。これはグローバル化を意識した試みなのだろうか。
最期は渾身の必殺技カマキリブーメラン(十字架の形で鎌を持って回転して近づくだけ )を披露するも足ばさみで止められてしまい、スカイキックを食らい絶命。
ヨーロッパ産の怪人だけあっていろんな意味でかなり尖った怪人であり、どうせならサボテグロン並の活躍が見たかった。





ムカデンジン
第8話に登場するムカデ型怪人。元の被験者は不明。得意技は破壊ガスと体内のムカデ状の武器を操ること。任務は改造手術中に脱走した被験者 新藤まこととNSに出資しない村上頭取を抹殺することと東北ダムに猛毒ムコロンを放ち東京都民を壊滅に追いやる事。
ライダーを倒すことを入れると実質四つの任務を掛け持つ多忙な怪人。その割にはダイナマイトやロープや赤外線や自動追尾マシンガンを用いたトラップを 駆使し、必要以上な戦闘は避けるなどなかなかの策士と言え、その為任される仕事も多いのだろう。実に信頼されている怪人である。
実はライダーと協力していた新藤まことがムカデンジンであることが終盤で明らかになり、最期は自分のムカデ状の武器が体に絡まり、スカイキックを避けきれず絶命する。
有能なムカデンジンも死んでしまっては無能と見なされ、最終的にGMから「ムカデンジンだめだアイツ。仮面ライダーが仲間だったらなぁ。」と言われる始末。NSには間違っても就職したくないものだ。





コブランジン
第9話に登場するコブラ型怪人。元の被験者は不明だが西部警察に出てきそうな男が人間体である。得意技はコブラ催眠と爆破液の放射。任務は名だたる格闘家を改造人間にし、最強の殺人軍団を作ること。
コブランジンは武道を重んじ、気に入った相手はいきなり捕獲せず人間体のまま闘いを挑む。腕前はかなりのもので跳躍を駆使した飛び蹴りを得意とするが、筑波が通う空手道場の師範代との闘いで窮地に追い込まれるとコブラアイを駆使する残念な一面もある。しかし怪人体になると人が変わったように武道のぶの字もなくなり、コブラ型の左手から爆破液を放射する戦法に出る。言うまでもなく人間体の方が強い。
作戦を変更したり未完成の殺人軍団を戦闘に参加させたりと行き当たりばったりな行動が多く、キノコジンから続いている有能路線からは外れている。終始ニヤケ面だし。
最期は目つぶしからのスカイキックというコンボにより絶命。彼が任務遂行できれば和製エクスペンダブルズが実現していたというのに残念でならない。
ちなみにこの回からGMは昇格し左手がメカになっている(任務失敗が続いているのに何故?)。





カニンガージン
第10話に登場するカニ型怪人。元の被験者は不明。得意技は発火性の泡の放出と必殺二枚ばさみ。任務は石油コンビナートを爆破し、関東中を火の海にすること。
冒頭でダイナマイトを仕掛けるが人員不足なのか日を跨いでの作業をしていた為、近所の子供に見つかり、結果的にライダーにも見つかる失態を犯す。詰めの甘さが露呈し、ライダーチョップで起爆装置を叩き割られ計画は失敗に終わる。
最期は必殺技の二枚ばさみを披露するが、単にタコ殴りするだけで全く効かず、ハサミを踏みつぶされスカイキックを食らい絶命。これまでの怪人は発光して消えるという演出だったが、ここに来て初めて爆発するという怪人らしい最期を飾った。


という事でいかがでしたでしょうか。今回は第10話まで紹介しました。
全体的に人間臭い台詞を吐く怪人が多く、外見もスッキリとしたフォルムが印象的です。予算がなかったのかな?
何より彼らもまた上司の指示で動く会社員となんら変わりはなく、出来不出来もあるということですね。
次は第20話までを紹介したいと思います。
ではでは。



2015年2月3日火曜日

今週のTSUTAYA 3




『るろうに剣心 伝説の最期編』

長いです。話の半分が修行なのでかなりダレます。あんなグダグダやらないで十本刀との戦いを描いてくれよ!そりゃ尺的な問題もあると思いますけど、宗次郎と安慈と方 治と張以外完全空気。せっかく『京都大火編』のラストで期待が膨らんだのに残念すぎる。
ただ、シリーズ通してキャラクター、世界観、技、アクションなどの外連味再現度は不快にならない許容範囲に収まってるのは見事だと思います。熱心なファンからしたら分かりませんが。
特にアクションは今後作られる邦画アクション映画で「るろ剣っぽい」と言われるアクションシーンが出てくるでしょうね。『ダークナイト』の後続いた「ダークナイトっぽさ」とか「ジョーカーっぽさ」と同じような一つの起点になった作品だと思いました。個人的には土屋太凰の演技とアクションが最高でした。一番かっこよかった!
ただ、とあるシーンの金玉ゴーンはないです。絶対にないです。




『蛇娘と白髪魔』

鈴木福くんの顔面を直接トレースしたような女の子が主人公の怪奇映画。
完全にジャケ借りです。かつて みうらじゅん映画祭なるもので上映してたみたい。
野暮なことかもしれませんが白髪魔の被り物は何だったんでしょうか。






『仁義なき戦い』

公開当時は今で言う『アウトレイジ』みたいな盛り上がりがあったのかなーと思いつつ観賞。台詞が聞き取れないのはいいとしても面白かった 。菅原文太が素敵すぎてね・・・。今見れば凄い面々でみんな顔恐いんですけど、個人的には渡瀬恒彦の脇から攻めて行く演技が恐かった。
ラストの葬式でぶっぱするのは超名シーンですけど、あんまり表沙汰にならないのはなぜでしょう。




『ポール・ヴァーホーヴェン/トリック』


脚本の導入部だけ用意して続きは一般募集するという企画のもとスタートしましたが、結果的に良い脚本は集まらず企画自体は失敗 。・・・なんですが普通に面白いタイトル通りトリックの効いた作品になってると思います!
そして今後大注目女優のハイテ・ヤンセン!!この映画撮影時は演技学校の生徒だったらしいんですが凄くミステリー映えする顔立ちでガンガン出演作増えると思いますので要チェックですね。




『エンド・オブ・ウォッチ』

なんだかマイケル・ベイ印のアクション大作みたいなメインビジュアルですが、あの食事シーンが一番緊張する『フューリー』のデビッド・エアー監督作。ロス市警(通称LAPD)に務める二人の警官の日常を追うPOV映画。刑事ではなく警官が一番危険に近接した職業というのは知らなかったので勉強になりました。
これを観てより一層ジェイク・ギレンホールが好きになりました。『ゾディアック』で好きになりましたけど、今作は彼の出演作の中でトップ3に入るくらい良い感じでしたね。
あと目にナイフ刺さってんのに「防弾チョッキがボロボロだ!ふざけんな!」と担架に乗って運ばれていくアイツ最高でした。




『マッドマックス2』

面白かった!記憶の彼方にあったヒューマンガスの記憶が鮮明に蘇りました!暴力より交渉を重んじ、いざとなったらスコープ付きのマグナムで車体を狙撃し、最後の手段はバギーに載って相手に激突というその屈強な肉体を活かす事なく散っていった彼が愛おしくてなりません。マジでフィギュア欲しい!
ちなみに原題は『The Road Warrior』だそうでオーストラリア産のアクション映画をアメリカで成功させる為に変更したそうな。




『マッドマックス サンダードーム』

どうしてこうなった・・・
前作、前々作ときて大いに期待を裏切られました。前作でインタセプターを失ったマックスは代わりに愛用していたラクダと車を強奪され、追って行き着いたのがバータータウンという物々交換で町を維持し、主なエネルギーは豚の糞で喧嘩はサンダードームで行うというワクワクせずにはいられない舞台。そこから利害関係が一致したマックスと町側はエネルギーを牛耳っているマスターブラスターの片割れを倒すという展開に。ここまでは楽しめた・・・。その後、謎の民族が登場してからもう『マッドマックス』じゃありません。なんか『グーニーズ』とかそこら辺の80年代アドベンチャームービーばりのドンチャン騒ぎ。マックスのキャラ崩壊も展開の支離滅裂さもここまで凄いのは久しぶりに見た。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はこんなことにならないように御願いしますよ!