2011年8月9日火曜日

博士のエクスタシーと指切りテディ

前回、前々回に続き今回も映画のことを。
7月19日 この日は渋谷シネクイントから六本木のTOHOシネマズへハシゴして観賞。


        THE HANGOVER PART2

THE HUMAN CENTIPEDE FIRST SEQUENCE



何とも個性の濃いニ作品。怒涛の一週間を締めくくるのに実に相応しい。
まず昼からムカデ人間、レイトショーでハングオーバー2という順で一日をたっぷりと使った。

渋谷パルコ38階にあるシネクイントはムカデ人間一色。公開前からカルトファンが誕生していただけあって、いい意味で気の狂ったお客さん達の写真が壁にたくさん貼ってあった。(ガチャガチャも!)
内容はというと、気狂い博士が人間を繋げてみたい!この一心で展開していくという何ともバカげた映画である。本作の見どころはもちろん男女3人の口とお尻を縫い合わせて繋げたムカデ人間、ディーター・ラーザー演じるハイター博士の展開の節々にうかがえるエクスタシー顔、そして何と言っても日本人俳優 北村昭博演じるカツローである。この作品、ホラーであると同時にいきすぎた狂気故にコメディでもあるのだが、日本語でハイター博士を罵倒するなど北村の演技もそれを一役買っている。(ここは日本人特有の楽しみでもある)
ムカデ人間の先頭を務めるカツローは「たまには日本語で喋れやドアホ」や「ヤクザなめんなあああああ!!!」と観客の爆笑を呼ぶフレーズを連発する。彼ら当事者からすればとんでもない事態なのだが観客からするともうギャグでしかない。しかもハイター博士とのコミュニケーションも一切なく(というか二人とも両者の言葉を理解していない)言いたい事を言うところも面白い。そのハイター博士も
とは言うものの怖いシーンや気持ち悪いシーンもしっかりとある。
淡々と手術工程を説明するシーン、ネーちゃんの一人が脱出しようと試みる際に点滴を付けたまま走りだしたもんだからビィーーっと腕の肉が裂けるシーンなど手は抜いていない。
個人的に特筆したいのが、ハイター博士が夕食として食べていたあのレアのステーキ。最初はおいしそうに食べようとする博士だが傍にいたカツローの反撃によって食欲喪失。博士はムカデ人間と仲良く暮らしたいのだ。ナイフとフォークをガチャンと放り投げるこの瞬間、普段御馳走であるハズのステーキが臓物よりゲロよりも気持ち悪い物体に昇華する。劇場で見る際にはぜひ注目していただきたい。
しかし被害者同士のコミュニケーション不足、カツローの自決、警察の隙の多さや納得いかない面もチョコチョコ。監督のトム・シックスはまだまだやれるハズだと。その証拠にムカデ人間2はさらなるグロ描写があるという。そしてBBFC(全英映像等級審査機構)からは非人道的極まりない映画としてイギリスでの上映、販売禁止を食らっている。このことに対してトム・シックスは苦言を呈しているが・・・・トリロジーの二作目で上映禁止というのは今後の展開が楽しみだ。とにかく一作目で抑えていた変態っぷりを爆発させて欲しいものだ。


夜はハングオーバー2。国内で唯一無修正版が上映されているので六本木へ。前の席に黒人女性二人が観に来ていて日本人との笑いどころの違いも楽しめた。
映画はというと、前作以上のなかなかのブラックジョーク。ケン・チョンのチンコも今回の行方不明役のテディくんの指切りも猿の扱いもまーお下劣!コレ冗談にならないんじゃないか?とソワソワするくらい際どいジョークが飛び交う。
総じて見ると非常に笑えてワールドワイドな作品にパワーアップされている。だが個人的には一作目の方が好みである。それぞれに違った面白さがあるし、何より“一作目を見た上での二作目”という見方が一番重要。「こいつらまたやってるよ!」と最初から最後までバカをやらかす彼らが二作目の見どころでもある。またやってるというところに二作目の肝があるのだ。
ハングオーバーも三部作になるということだが果たしてコレ以上となると想像がつかない。恐らく次はアランの結婚であると思う。そして行方不明になるのは・・・そこは楽しみにしておきたい。そしていい加減彼らは「まずホテル内を探そう」と学ぶはず。というか学ぶべき。僕のを含めそういう期待をどう裏切ってくれるか。三作目もぜひ無修正版で上映して欲しい。


映画とは関係ないところなのだがシネクイントの座席の配置法は素晴らしい。席数を一つずつずらすことによって前の人の頭を気にすることなく映画を楽しめるのだ。これを全ての劇場が採用すれば建造スペースの高さに余裕が無くてもストレスを感じずに楽しめるというわけだ。ぜひこれから誕生する劇場はこの配置法を採用すべきだ!!

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