2013年5月16日木曜日

CINEASTE 3.0

先日5/8の水曜日、渋谷ヒカリエ 8/で行われたCINEASTE 3.0にて内藤瑛亮監督の新作『救済』と大畑創監督の新作『Trick or Treat』を観て参りました。

入場料、鑑賞料全てフリー!しかもドリンクとして缶ジュース1本付き!(ちなみに僕はジンジャーエールをチョイス)。至れり尽くせり!凄くいい企画!「これでお客さんいなかったら監督やめようと思った」と大畑監督。個人的にはもっといると思ってたんですけどねー。ざっと30人くらいでした。
映画の感想の前に渋谷ヒカリエのオサレ度の高さが気になりましたよ。いる人来る人帰る人みんなオシャレ!男はかっこいいし女の子はかわいいし、普通のパーカーとチノパンの僕としてはもう嫌になりますね!
 
 
始めは内藤監督の『救済』から上映。
『救済』は水本夏絵さんのソロプロジェクト 転校生の原案を元にした23分間の短編映画。もともと音楽×映画を目指したイベント企画(ちなみに企画者は入江悠監督)MOOSIC LABがキッカケらしく、内藤監督は始めは断ろうと思ってたとのこと。
ざっくりとストーリー紹介↓
同級生にいじめられる日々を送る女の子。ある日CDショップで万引きをさせられてる最中、ひょんなことから拳銃を手に入れてしまう。まさに「救済」してくれる相棒を手に入れた女の子は日に日にエスカレートしていくいじめっ子達をぶっ殺しに向かうが…。

まずこのいじめっ子があの『先生を流産させる会』の主演の小林香織ちゃんですよね。出てくるだけであの顔の圧力というか、ハビエル・ヴァルデムにも負けてないと思いますよ? とにかくいい感じに成長してくれてて嬉しくなりましたね。
で、今回の主演の中村ゆりかちゃんもまた美形なんだ。美形なんだけど、この世に生を受けてないあの死んだオーラも最高。拳銃が川にふっ飛んで必死に探すシーンはなんだか泣きそうになりましたよ。なんせ拳銃は彼女にとってこの地獄みたいな世界から脱する唯一の手段であり希望だったわけですからね。うん、凄くいいシーンだったな。
このシーンは原案の転校生曰く、音楽は必ずしも希望になり得るものじゃないという辛い現実を表してるもので、拳銃は音楽のメタファーなんだそうな。だからあそこで彼女は撃ち殺すことができずに拳銃を無くしてしまう。撃ち殺してしまったら方法はどうあれ、彼女は希望を手にしてしまうから。
うーむ、内藤監督のトークを聞かなかったらこの深い部分までは全く気付きませんでしたw
 

大畑創監督の新作『Trick or Treat』は映画情報番組チャンネルNECOのメインMC三人を据えた短編を撮ろうということで、ヒガリノ、フォンチー、黒田有彩を中心に描かれる復讐劇。
ざっくりとストーリーを↓
大学生の承子と結は次期首相候補の増川史郎を殺害しようと企て、その娘 美菜に近づく…。
はっきり言って個人的には『へんげ』より好きかもしれない作品でした。話の推進力が衰えない上に日数を遡って展開していくのって個人的に凄いアガる手法なんですよね。で、ほんとにキャストが魅力的でして。主演のヒガリノちゃんが梶芽衣子にそっくりなんですよ!雰囲気も何もかも狙ってるのかな?と思うほど。エンディングテーマは恨み節でも良かったかもしれない。合わないか!

恨み節貼っておきますね。
 
政治的メッセージでもある映画なのかなーと思いつつ見てると、いざ!ってときに急展開が待っていて良い裏切り行為でしたねあそこは。そこからの主人公承子の言動が最後の最後で信用できなくなる不穏なラストも好きでして。「コイツ何考えてるか分からないぞ?」とそれまで味わってきたワクワクが良い意味で裏切られて一気に遠い立ち位置のキャラクターになるんですよ。でも不気味な魅力があってそこに結構グッときました。
両方とも若手女優がすげぇ良くて、それだけで満足しました。最高!
 
ではこの辺で。

 

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