『神さまの言うとおり』
2014/日本/117分
監督:三池崇史
監督:三池崇史
製作:市川南
脚本:八津弘幸
脚本:八津弘幸
出演:福士蒼汰、神木隆之介、山崎紘菜、優希美青、染谷将太、リリー・フランキー、大森南明 他
ストーリー:何事もない日々に飽き飽きしていた高校生・高畑瞬(福士蒼汰)の通う学校に突如ダルマが出現し、命を懸けたゲームの始まりを告げる。少しでも動いたら首が吹き飛ぶ第1のゲーム「ダルマさんが転んだ」をクリアした彼は、幼なじみの同級生・秋元いちか(山崎紘菜)と一緒に第2のゲームへと向かう。一方世間では、ゲームから生還した生徒たちを、神の子とあがめており……。
最初に言っておくと、原作を読んでいない状況で鑑賞しました。原作の存在はもちろん知っていましたが、正直「つまらなそう」という完全に舐めた姿勢で向き合うことすらしなませんでした。そんな舐めた姿勢の人間がなぜ今作を観たかと言うと、そう、三池監督作品だからですねー。『悪の教典』に次ぐ学園バイオレンスものとして、一抹の不安を抱えながら劇場へ。
結論・・・どう分かろうとしても分からない・・・
純粋に"分からない"部分が多かったので、観賞後に原作の1部を読みました。今作は1部の中間らへんまでの話。ただ読んで分かったことが。映画独自のアレンジももちろんありますし、キャスティングも申し分ないと思いますが、これは原作を読んでいないと分かりませんよ。あまりに意味不明な点が多くて読んだ後に後悔しました。なので今後観ようかなと思ってる人は原作を読んでからのほうが絶対にいいと思います。よくある、難解で作者が伝えたいメッセージが分からないタイプの映画とか、映画を観終わって「あれって、そういう意味か!」とカタルシスを迎えるとか、そういう種類の"分からない"じゃないんですよ。今作の"分からない部分"はいくら考えても教養や感性や知識を用いても原作を読んでいない限り分かりようがないんですよ。
具体的に言うと、大森南明演じる引きこもりのオタクと、リリー・フランキー演じる神らしき男の言動。
まずオタクのほう。クライマックス、主人公達は死のゲームを終え、地上に解放され、神の子と賞賛される状況下で、オタクは特攻服を着て「世界を救ってくる」といきなり立ち上がるんですよ。さっっっっっっっっぱり意味が分からない。伏線もなにもないこのキャラクターのこの言動にどうやって空想を巡らせればいいのか!?まともなオタクならまだしも引きこもりのちょっと危ない奴として描かれているので、単純に勢いづいて主人公達を殺しにいくという程度のものしか浮かばないんですよ。で、これ原作を読めば分かります。神の姿を観たオタクは昔コミケで出会った同人誌を販売する一人の男を思い出し、その男が神と同一人物だと危惧する。その上死のゲームの内容が男から入手した同人誌の内容と酷似しているという点から、かつて暴走族として生きていた自分を奮い起こし悠然と大きな闇と対峙する。ここまで想像できる人はいないと思います。
そしてリリー・フランキー。原作では神小路かみまろという何者かに神同然の力を与えられたキチガイなんですが、映画だと壊れたラジオを一発で直すくらいの描写しかなく、なぜお前が!?感が半端じゃなく腑に落ちない。ただの機械の心が分かるホームレスにしか見えない。
他にもいくつかありますよ。なんで野次馬と一緒に警察も盛り上がってんだとか、缶蹴りの爆破するシステムは嘘でした(嘘!?嘘ってなんだよ!なんだよそれ!!!!)とか、天谷は唯一の神の子になりたいのか高畑と共に神の子になりたいのかよく分からんし、高畑といちかの帰ったら何をしたいか話も軽すぎ(佐竹と翔子ちゃんの墓とか作ってやれよ!!)だしね。こっちは気を張って死のゲームを観てるのに「結末それかよ・・・なんのハラハラだったんだよ・・・」と肩すかし食らいまくるので、もう只々疲れるだけ。
まずオタクのほう。クライマックス、主人公達は死のゲームを終え、地上に解放され、神の子と賞賛される状況下で、オタクは特攻服を着て「世界を救ってくる」といきなり立ち上がるんですよ。さっっっっっっっっぱり意味が分からない。伏線もなにもないこのキャラクターのこの言動にどうやって空想を巡らせればいいのか!?まともなオタクならまだしも引きこもりのちょっと危ない奴として描かれているので、単純に勢いづいて主人公達を殺しにいくという程度のものしか浮かばないんですよ。で、これ原作を読めば分かります。神の姿を観たオタクは昔コミケで出会った同人誌を販売する一人の男を思い出し、その男が神と同一人物だと危惧する。その上死のゲームの内容が男から入手した同人誌の内容と酷似しているという点から、かつて暴走族として生きていた自分を奮い起こし悠然と大きな闇と対峙する。ここまで想像できる人はいないと思います。
そしてリリー・フランキー。原作では神小路かみまろという何者かに神同然の力を与えられたキチガイなんですが、映画だと壊れたラジオを一発で直すくらいの描写しかなく、なぜお前が!?感が半端じゃなく腑に落ちない。ただの機械の心が分かるホームレスにしか見えない。
他にもいくつかありますよ。なんで野次馬と一緒に警察も盛り上がってんだとか、缶蹴りの爆破するシステムは嘘でした(嘘!?嘘ってなんだよ!なんだよそれ!!!!)とか、天谷は唯一の神の子になりたいのか高畑と共に神の子になりたいのかよく分からんし、高畑といちかの帰ったら何をしたいか話も軽すぎ(佐竹と翔子ちゃんの墓とか作ってやれよ!!)だしね。こっちは気を張って死のゲームを観てるのに「結末それかよ・・・なんのハラハラだったんだよ・・・」と肩すかし食らいまくるので、もう只々疲れるだけ。
こうはならない
そうは言っても好きなところもありますよ。
一番は染谷くんと神木くんの主人公泣かせの食いっぷりですね。
特に染谷くんは冒頭だけの登場なんですが、場を制圧する雰囲気は一級品。死に際に中指を立てる演出も三池監督らしい毒っけもあって100点満点でした。
神木くんは今までのキャリアからは珍しく狂気に満ちた最強の男 天谷を演じていました。少しキャラにぶれ(後で書きます)があるのは置いといて、活き活きとしていて新鮮でした。「俺も高畑のこと・・・好き」というシーンは神木くん、それ本心じゃないよね!?と恐くなりましたが。
福士くんのフォーゼ仕込みのアクションも好きでした。
あとR15に抑えるべく、だるま戦の血しぶきを赤いビー玉に変えるという工夫もグッドだと思います。
ラストはいかにも続きがあるような見せ方でしたが、続編はないと思います。なぜなら原作の1部がもの凄く救いの無い(読者に対しても、キャラクターに対しても)終わり方をするからです。2部を読んでいないのでその先は知りませんが、読みませんし、気にもなりません。原作好きな方、出演者が好きな方はオススメなんじゃないでしょうか?
特に染谷くんは冒頭だけの登場なんですが、場を制圧する雰囲気は一級品。死に際に中指を立てる演出も三池監督らしい毒っけもあって100点満点でした。
神木くんは今までのキャリアからは珍しく狂気に満ちた最強の男 天谷を演じていました。少しキャラにぶれ(後で書きます)があるのは置いといて、活き活きとしていて新鮮でした。「俺も高畑のこと・・・好き」というシーンは神木くん、それ本心じゃないよね!?と恐くなりましたが。
福士くんのフォーゼ仕込みのアクションも好きでした。
あとR15に抑えるべく、だるま戦の血しぶきを赤いビー玉に変えるという工夫もグッドだと思います。
ラストはいかにも続きがあるような見せ方でしたが、続編はないと思います。なぜなら原作の1部がもの凄く救いの無い(読者に対しても、キャラクターに対しても)終わり方をするからです。2部を読んでいないのでその先は知りませんが、読みませんし、気にもなりません。原作好きな方、出演者が好きな方はオススメなんじゃないでしょうか?
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