2014年ももう映画ランキングの時期ですね。去年に比べて今年公開作品は全然観れませんでした。
昨年は77本だったので今年は最低100本は観ようと目標立ててたんですが社会人史上、 というか人生史上最も忙しくて映画どころかテレビ、音楽、書籍、ネット全ての娯楽に触れる機会が少なかったです。よって今年公開作品の観賞数は46本でした。
仕事終わりに映画館に行くのも体力的に無理、そして深夜に仕事が終わる毎日でしたので物理的にも無理でした。その上、9月から 悪化に悪化を重ねたヘルニアの痛みが限界に達して11月中旬くらいから仕事ができなくなってしまったと同時に上手く歩けなくなったので、都内で上映している映画などほとんど観に行く事ができませんでした。仕事をする為に生き過ぎたと痛感した一年でした。
かなりダウナーな 文章になりましたが今年の映画ベスト15に加えて去年同様、ピックアップ賞を挙げていきます!
今年の傾向は映画を観て鳥肌が立つほど感動・衝撃・絶望したものが多かったので。そこを基準に選びました。
では15位から4位です。
15位『ぼんとリンちゃん』
先に言いますがランキング唯一の日本映画です。
マーベル風のオープニングも同人誌やアニメを共通とするキャラクターが登場する故に、ただやりたかっただけではない意気込みを感じるし、マーベルよろしくこれは若者達の戦争映画でもあります。
実際大人になってから分かる事だが大人が言う「若い頃の苦しみは一瞬」ていうのは若者にとっては永遠の絶望にも等しいもの、「大人から観たら若いもんは」とそこに線引きはできないということに気づかされるし、ホテルでの長回しシーンや「ハートがくそいてえ!」のシーンは素晴らしいです。
14位『ドラッグ・ウォー 毒戦』
今年始めにシネマカリテで観た作品。
ジョニー・トー作品は初めてでしたがめちゃくちゃ面白かったなー。
ろうあ兄弟銃撃戦が一番好きなシークエンスです。ラストの銃撃戦の果てに待ち受けてる展開には鳥肌立ちました。こんな映画あるんだなーと新鮮な気分でした。
13位『ゴジラ』
同時期に54年版『ゴジラ』のHDリマスター特別上映を観たのも含めての、ですね。
作品的な穴はどうしても目につきますが、ゴジラの咆哮、ムートーを倒す下りは最高ですね。
自分のルーツを再確認できたことが個人的には大いに価値のある作品になりました。
12位『インターステラー』
ガルガンチュア、5次元表現、TARZのギミックの妙など既視感を持たせた上でそれらをアップグレードした映像にしてみせた点が凄いですね。
改めて『2001年 宇宙の旅』は凄い作品 だと思ったり、友人に薦められて『トップをねらえ!』を観たのも思い出深い。
11位『フューリー』
本物の戦車はすっげーなーと完全ド素人が観ても凄い戦車映画でした。敵側と味方側で砲弾の色味が分けられて分かりやすかったり、戦争の無情さを完膚なきまでに見せてくれました。一番緊張するのは食事のシーン。グッときたのはノーマンが成長していき「マシン」と命名された瞬間です。
10位『THIS IS THE END 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日』
コレに関してはオバカ映画と思いきや人間讃歌であり若手ハリウッドスターがオールスター 的に出演する豪華SFホラーコメディ!僕はもうエンダーーーーーのとこで親指立ちました。
ちなみに北朝鮮がサイバー攻撃をかけて問題になった映画『The Interview』の監督は今作と同じセス・ローゲンなのです。
9位『ショート・ターム』
あとは何と言ってもマーカスの苦しみを訴えるラップシーンです!エンドクレジットで歌うラップと対になる内容ですっげー良かったなー。
8位『イントゥ・ザ・ストーム』
一番グッと来たのは台風の目の上空シーン。無音状態になるあのシーンはジャンル映画の域 を超えていたと思います。
7位『複製された男』
6位『アクト・オブ・キリング』
よく作ったなーこんな映画!という感想に尽きます。
インドネシアで起きた共産主義者狩りを実行したアンワルという男に密着し、虐殺体験を意気揚々と仲間と共に再現していくんですが、「白じゃなくてもっと濃い色の服にすれば良かったなー」とか「そこはこう叫ぶんだ!」とか指導するんですが、途中から被害者視点でものを語るようになり、このドキュメント製作を通して人間味を見いだしていってしまうんですね。ラストのあるシーンはまさに鳥肌ものです。
5位『新しき世界』
主要キャストがみんないい男なんですよ。スーツでビシっと決めた男達が「覚悟」を決める様が最高にいいんです。いいんです!
個人的には冒頭のセメントシーン、エレベーター襲撃シーン、ろうあ兄弟銃撃戦がアクション含め鳥肌ものでした。
4位『プリズナーズ』
『複製された男』に続いてドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品。
ロジャー・ディーキンスの撮影もさることながら、多層的にヒントを散りばめて緻密な演出をする監督だなーと。特筆すべきはエンディングの切れ味ですね。映画があと一つの要素を回収すれば終わるという手前でフッと暗転する。キレッキレです!
『灼熱の魂』は未見ですが、ヴィルヌーヴ監督作品は今後も追っていきたいです。
さてここからピックアップ賞です。昨年同様4作品選出しました!
ベストヒーロー賞 スパイダーマン from『アメイジング・スパイダーマン2』
NYの住民がNYの住民を救うという、今年観たヒーロー映画の中で一番板についたヒーローっぷりを魅せてくれました。その人助けシーンも惜しみなく緩急をつけてかっこいいんですよね。そして住民からの歓声が上がる。これですよヒーローは!
何だが『仮面ライダーW』のその後を描いてくれているようでもあり、デハーンもエマも出てるし実質1位みたいなもんです。
ベストヴィラン賞 コバ from 『猿の惑星 新世紀』
人間と同じとこまで堕ちていく下りは「なんでだっ・・・!!」と唇を噛み切る勢いでやるせなくなりました。
ベスト続編賞 『インシディアス 第2章』
一作目のラストから始まる続編は多いですが、これほど一作目を踏まえて話を広げて超面白いのは久しぶりでした。しかもホラーだけに留まらず、ミステリー、サイコサスペンス、タイムトラベル、タイムループといったあらゆるジャンルムービーの垣根を超えた風変わりな着地まで!幽霊、悪魔などのヴィジュアルも固定されていないのでいちいち不気味で悪趣味で新鮮でした。続編というフィールドを最大限に活かした傑作です。
ベストアニマル賞 猫 from
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
最も印象的な活躍をした動物に贈ります。
名前はネタバレになるので表記しません。物語上重要の役割を持たせるだけじゃなく、かわいらしく猫らしく撮るのは大変だったんじゃないかなー。動物を上手く撮る監督はそれ相応の手腕がありますね。コーエン兄弟見事!オスカー・アイザックも歌・演技共に良かった!ちなみに次点は『ゴーン・ガール』の猫
ピックアップ賞は以上です。
ではここからは3位から1位です。
3位 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
マコノヒーが普段から緊張をほぐす為にしていたチェストソングを採用したディカプリオは天才。そして社員全員でそれ歌うシーンは最高ですね。ガンギマリでランボルギーニを運転する下りもオスカーものだったのになー。
ちなみにチェストソング目当てでサントラを買って落胆した人は多いはず。
2位 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
ロケットの「オー・・・イェエア・・・!!!」とか、最後の方にかかるMarvin Gayeの『Ain't no mountain high enough』がまたグッと来る。サントラが一時的に売り切れ状態になったのも頷けます!
今後間違いなくクラシック化して何十年後かには現在の『スター・ウォーズ』的 立ち位置で語られると思います。
1位 『ゴーン・ガール』
僕の今までの映画生涯ベスト『悪魔のいけにえ』、『鉄男』、『Mr.nobody』に続いて今作が文句なしの堂々の殿堂入りですね。ベストでありワーストであり生涯ベストです!