と、まぁこの様子からも見て取れるようにこの『燃える仏像人間』に関しては完全ノーマークで前情報も入れない状態でした。たまたま5月公開予定の作品一覧を観てタイトルに惹かれてクリックしたら、こんな素敵な劇アニメーションが公開するとはっ!!といった具合です。
劇場に着くとなんと舞台挨拶とサイン会付きの文字が!「サ、サイン会…き、きき緊張やん?」と始めからサイン頂く気満々でした。
そして¥250のジンジャーエールを片手にいざ座席へ!
まず舞台挨拶。監督脚本の宇治茶さんが壇上に上がる。控えめで良い人そうな印象。退場のとき扉が開かずにおどおどし、場内を微笑みに包むというサービスまで。期待が膨らむ。
上映時間:80分
監督・脚本・作画・撮影・編集: 宇治茶
共同脚本: 中沢健
製作: 西村よしたか / 柴崎和則 / 伊藤毅彦
製作総指揮: 森田一人
出演:井口裕香、寺島農、原佐知子 etc.
ストーリー:京都で仏像が次々と盗まれる事件が発生。寺の娘で女子高生の紅子は実家の仏像が盗難に遭い、さらに両親を殺されてしまう。家族ぐるみの付き合いのある円汁の話によれば、犯人はシーダルダという盗賊集団の可能性があるという。そして、円汁の寺に引き取られた紅子は、円汁の秘密の部屋で両親と仏像が合体し溶け込んだような生命体と対面し……。
SF怪奇劇アニメーションとでも言うんでしょうか。面白かったですよ!
一度見たら忘れられないような奇怪でもありチャーミングでもあるキャラクターや世界観は漫☆画太郎風といいますか、楳図かずお風といいますか、黒坂圭太風といいますか。また『プレデター』、『エイリアン』のような生命体と機器を融合したようなキャラデザや管を多用したルックの部分は好きな方も多いのではでは?スライム上の液体を多様したゲロシーンも観てて微笑ましいんですよコレがまた。
ともかく絵力で一気に引き込むと言うのに尽きるんですが、見せ方が映画的でもあって興奮しました。色合いも濃厚で主人公の肌の色がドドメ色なのが印象強くて強くて!このまま実写にトレースしても見劣りしないほど。
あと「あなた達の無駄死にを無駄じゃなくしてみせるわ!」というセリフも良かった。「無駄にさせない!」ではなく「無駄じゃなくしてみせる!」のほうが "私が" という確固たる意志がビンビン来てかなりアガりました ええ。なんか上手く言えてない気がしますがとにかくアガったんです。ええ。
僕が一番グッと来たのは監督のキャラクターに対する愛情がヤバイ。
パンフレットを見てもらえれば分かるのですが、全キャラクター、ほんとに一瞬しかでてこないような脇役のキャラクターもしっかり解説されてるんですよ。バックボーンや劇内の登場シーンの前ではこんなことをやっていたなど。もうね、こういう誠実な作家魂を見ると心が震えるんですよね~。
それにしても最近ノートPCの調子が絶不調なのでこの記事上げるのに再起動10回くらい起こしてるので、困ったもんです。もともとデスクトップ欲しかったので考える時期か・・・。