2013年3月25日月曜日

菅野美穂とジャンゴ・・・菅野美穂と・・・堺・・・雅人・・・


今朝、飲酒運転がバレて警察に「罰金80万円ね」と言われた夢を見て泣きながら目覚めた僕です。皆様いかがお過ごしでしょうか。

先日……菅野美穂が…結婚…しましたね。僕は菅野美穂が好きで好きでしょうがなかっただけに今は内臓全部摘出された気分です。


その理由は二つ。
まず僕は現時点で結婚というものに嫌悪感を抱いてるということ。もうこれはどれだけ考えても言葉で上手く表現できないのですが、『先生を流産させる会』の女子達が言う「先生 妊娠したんだって…気持ち悪くない?」に集約されてると思う昨今。なのでそれを菅野美穂がしてしまったというところが………おーん。
そしてもう一つ。お相手が堺雅人ときた。そこはまぁいい。僕が嘆いているのは三ヶ月で結婚という見切り発車感。大丈夫?菅野美穂が離婚なんて、それこそ一番起きて欲しくない事態ですよ?堺雅人頼むぜマジで。

ここまで大きい心は持ち合わせてないが こんな気分

でもあの二人なら感性が合いそうだから上手くやっていけっかな…とか僕の中でのセンセーション過ぎる一大事についてもう考え疲れ果てました。
いやーでも、ダメもとでも研音のマネージャー募集に応募すれば良かったと思う。人生やりたいことはやるべきね。

ところで。先日109シネマズ湘南にてコチラを観ました。


『ジャンゴ 繋がれざる者』(字幕)
 

原題:DJANGO UNCHAINED
2012/アメリカ/165分

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ
製作総指揮:シャノン・マッキントッシュ、マイケル・シャンバーグ、ジェームズ・W・スコッチドポール
、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン
出演:ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、サミュエル・L・ジャクソン 他

ストーリー:1858年、アメリカ南部。奴隷ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)の手によって自由の身となる。やがて2人は協力し、次々とお尋ね者たちを取り押さえることに成功する。その後、奴隷市場で離れ離れとなってしまった妻を捜す目的のあったジャンゴは、農園の領主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)のところに妻がいることを突き止め……。



凄く面白かった。面白かったが、正統派ヒーロー過ぎて同じ方法論(史実の暗部を描きつつその被害者達に復讐させる)である『イングロリアス・バスターズ』の方が自分には合ってるかなと。『イングロ~』はとにかくタランティーノ特有の無意味で長い会話に意味を持たせて尚、ストーリーの推進力にも昇華させているタランティーノの新たな段階の作品だと思うんですね。
『イングロ~』はフランス語、ドイツ語、英語、イタリア語の4つの言語が飛び交う言語サスペンス。それにに対し『ジャンゴ~』は話術と法を巧みに駆使し、主人公がそれらを通して話術を修得するという言語活劇。
何で『イングロ~』の方が自分に合ってるかというと、主人公達のバスターズの面々が結構ダーティな奴らの集まりなんですよ。ナチをボコボコにしてぶっ殺すという志の下にね。そういう奴らの殺気がムンムンに漂う無鉄砲な活躍の方が僕的には好きなんです。ブラピやタランティーノが「ドイツ人は生まれながらに過去の悪しき歴史を背負っている。でもこの映画を観て「こういう作品をやっと楽しめるときが来たんだ!」と歓喜してくれているのが凄い光景だった。」と語ってたのも胸が熱くなるんですよね。あと単に逃げ場のないナチ共を徹底的にぶっ殺すシーンがあるからです。ヒトラーが文字通り蜂の巣になるのは最高。あと何と言ってもクリストフ・ヴァルツですよね。あの上品な悪ってのは観ててウットリしてしまいます。『おとなのけんか』でも携帯が鳴るだけで爆笑という珍芸もかましたり本当素晴らしい俳優だと思います。

仕込んであるデリンジャー銃の音が超かっこいい。サントラにも収録されてるのでぜひ聞いてみてください


一方の『ジャンゴ~』はストレートな正統派ヒーロー。ジャンゴもシュルツもバウンティ・ハンターとして人をぶっ殺しはしますが、それも合法。その直後シュルツが「はーいみなさん落ち着いて下さーい!はいちゅーもーく!コイツはあなた達をずっと騙してたクソ野郎です。オマケに賞金首ときて、我々バウンティハンターを邪魔するのは罰せられまーす。はい文句ありますかー?」とその場を制圧。俺らは法で守られとるんじゃ!ワショーイ!!みたいな。これはこれで気持ち良くて面白いんですが『イングロ~』のフルボッコ感を観てる身としてはちょっと、ちょーーーーーっとだけ物足りないかな??と思ったり。目的としては、ジャンゴはディカプリオ演じる農園領主カルビン・キャンディに奪われた妻を奪還する為、シュルツはジャンゴを自由にした責任としてジャンゴとタッグを組んで奪還作戦を結構する。この人達超善人だから、主人公に対する目線が一本道なんですよね。ちょっと距離置いて俯瞰して見たりっていうのも映画の面白いとこじゃないですか?だからそういうとこなんですよねー。
まぁでも、後にKKKになるであろう集団(何気にジョナ・ヒル!)の間抜けっぷりとか、サミュエル・L・ジャクソンのめんどくささとかマザファカとか、ディカプリオのエセ骨相学を利用した黒人大差別のねじ曲がりっぷり!お前ほんとクソ野郎だな!そりゃ温厚なシュルツも我慢できねーわ!!!とかとかいろいろあるんですよ。事前にサントラ聴き込んだり『マンディンゴ』観たりで結構楽しめたのは事実。とにかくジャンゴのテーマが良すぎるじゃないですか??ジャンゴ~♪ ねぇ???
とにかく!『イングロ~』から続く史実に基づく大復讐シリーズの第二弾として今観に行っておいて損はない作品です!オススメ!

「名前は?」 「DJANGO Dは発音しない」 「・・・知ってるよ」 このフランコ・ネロとのシーンはアツイ!
 
 
 

 
 
胸躍るメインテーマも貼っておきます。

2013年3月12日火曜日

犠牲者達に安らぎを『キャビン』

キャビン(字幕)
 

原題:THE CABIN IN THE WOODS
2012/アメリカ/95分

監督・脚本:ドリュー・ゴダード
脚本・製作:ジョス・ウェドン
製作総指揮:ジェイソン・クラーク
出演:クリステン・コノリー、クリス・ヘムズワース、アンナ・ハッチソン、フラン・クランツ 他

ストーリー:森の別荘へとやって来たデイナ(クリステン・コノリー)やカート(クリス・ヘムズワース)ら大学生の男女5人。彼らが身の毛もよだつような内容のつづられた古いノートを地下室で発見し、呪文を唱えてしまったことから、何者かが目を覚ましてしまう。一方、彼らの知らないところではその一部始終が監視され、コントロールされていたのだった。そして、何も知らない彼らに魔の手が忍び寄り……。


※ネタバレ厳禁な映画なのでご覧になる方はいつも以上注意してください※
 
 
映画秘宝の読者プレゼントページに10円切手を5枚ペタペタと貼って応募したハガキが奇跡的に当選したので観てきました!映画は『キャビン』。
当選したときの為にあらかじめ28日を休みにしておいて良かったですよ。
試写会会場はシネマート新宿(初利用)。開場前の長蛇の列を観て(こ、こりゃ立ち見か…?)と心配しましたが予想以上に広く横にワイドなスクリーンで面食らいました。
全員が映画秘宝当選者ではないにしても高校生含む老若男女が劇場を埋め尽くし期待度の高さが伺えましたね~。
上映前には劇場スタッフなのかあらかじめ録音してたものなのか分かりませんが、妙なツイストを効かしたマイクアナウンスが流れ、笑っていいものなのか否かと抑えめな笑い声が劇場を包み変な期待が高まりましたが、結論から言わせて頂くと……
もうね、最っっっっっっ高でした!!フーーーーウ!!ちなみに公開当日にもう一度観に行きましたよ!フーーーーウ!!

冒頭、コーヒーメーカーの前でワイシャツを着た二人の男が何やら妊娠についての世間話をしている。「ん?ホラー映画だよね?どういう語り口??」と軽く困惑していると、女の叫び声のSEと共にタイトルのTHE CABIN IN THE WOODSがデカデカと出てくる。この出方がもろにミヒャエル・ハネケの『ファニー・ゲーム』やんかーー!!期待度高まるわーーー!!どうなるどうなる~~!???


この後はシーン変わってスポーツマンa.k.a.雷神ソー、金髪ビッチ、マジメ君、ヤク中、処女というホラーの黄金メンバーが続々と揃い「準備はいいか?出発だ!!」「イェーーー!!FUCK YOUUUUUU!!!!」とエクセレントなテンションでバカンスへ出発してくれる。
 
ちなみにこちらが『ファニー・ゲーム』のタイトル↓



『悪魔のいけにえ』や『13日の金曜日』など、キャッキャとハメを外す若者が何者かにぶっ殺されるシナリオはホラー映画の定番。今作が大きく異なる点はその定番が覆されるという点。
最初はホラーとSFを組み合わせたハイブリッドな作品かと思ったんですが、観てるうちにアレアレ?っと。若者達が恐怖や混乱の中で死んでいく様が楽しむ為に観にきてるのに、なんだか・・・酷く不憫で可哀想じゃね?と思ってしまう。何故なら十中八九死ぬように仕向けられてる若者達に対し、酒を飲みながらどのクリーチャーが選抜されるか研究員総出で金を賭けたりと終始ヘラヘラしてる組織の下衆さが徐々に増していくのです。(笑えるんですが)。しかも「これはお客を喜ばせるためだ」とか言ってるし何なの!?みたいな。結構ここがこの映画の肝なんじゃないかと思ったりね。ラストのカタルシスにも繋がるし。
そしてクリーチャー選抜も面白くて、例えば球体パズルを完成させるとヘルレイザーもどきが、ほら貝を吹けば半漁人が・・・などなど数あるアイテムの中から登場するクリーチャーが若者達の本位とは裏腹に選ばられる…。結局埃をかぶった日記にあったラテン語の呪文を唱えたことで苦痛を愛するバックナー一家のゾンビが選ばれる。このシナリオがまたゾンビというオーソドックスな奴らだからラストのカタルシスが爆発するんですよね~うーんたまらん。
ここでゾンビシナリオが選抜されるのは言うまでもなく管理組織に在籍しているバラエティに富んだクリーチャー達へのお膳立てなんですよ。だからありふれたゾンビシナリオ(実際ゾンビシナリオが選ばれたとき、うーん半魚人が観たかった!と少しガッカリした人もいるのでは?)で抑えて抑えてラストに爆発させる。生き残りの反撃によって檻から放たれるシーンは今世紀最大のテンションになるのは必須。向かい合ったエレベーター扉から一気に現れる様々なクリーチャー。その後は管理組織員の阿鼻叫喚の地獄の連続。自分達が管理してるクリーチャーに牙を向かれるのは散々若者達の命をコケにした罰だと言わんばかり。映画の肝がここでカタルシスとクロスして本当に至福のときです。5000兆点出てます。

本編では日の目を見なかったものの、愉快な仲間は他にもたくさん!

数多の犠牲者を生んだホラームービー。この映画はその犠牲者達の仇討ちとも取れる内容なんですよね。何故ならこの研究所というのは「お客」=太古の昔に地球を支配した「古き者」を楽しませ、鎮める為に存在するのです。手段としては若者達の苦しむ姿を見せ、彼らの血を注ぐというもの。その為に研究所が作ったのか、「古き者」が創造したのか分かりませんが、前述のヘルレイザー、半漁人、『イット』に出てきたようなピエロ、ゾンビ、ゴーストらを出動させるわけです。
そしてその「お客」というのは我々観客であり、このシナリオを管理している研究所こそが映画の作り手であるのです。僕はラストのカタルシス爆発部分で「そうか・・・『死霊のはらわた』のブルース・キャンベルも『13日の金曜日』のケビン・ベーコンもこの恐怖と苦痛を味わっていたんだね・・・その姿を見て笑っていたなんて・・・ごめんよ・・・」と軽く自戒するほど。
しかしそこはエンターテインメント!!自分自身のことは棚に上げ、研究所=作り手が自ら生み出したクリーチャー達によって殺されていく様を楽しもうじゃありませんか!!?これって最高じゃありませんか!!?最高ですよね!!!?

ぜひオススメなので自分のことを棚に上げ観てみてください!オススメです!!!

あ、一つ言わせてもらえるなら、パンフレットに格クリーチャーの図鑑的なものがあれば尚良かった!どこか別のところでデータ出してくれないか願うばかり!!